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アキアカネ、ノシメトンボ等のアカネ属に属するとんぼの仲間、いわゆる「赤とんぼ」は秋の田んぼの風物詩として我が国では広く親しまれている身近な生き物です。しかし近年、農薬や耕作放棄、温暖化によるその生息数への影響も懸念され、赤とんぼは田んぼを含む里地里山環境の健全性を示す指標生物であるとも言えます。赤とんぼの生息数を調べる方法として、従来は秋の成虫や、初夏の新成虫が脱皮したヤゴの羽化殻1を目視で数えるのが一般的でしたが、天候などの影響を受けやすく、同じ条件で大量のデータを得ることは難しいのが現状です。  その解決策として、国立環境研究所福島地域協働研究拠点の吉岡明良主任研究員らの研究チーム(以下「当研究チーム」という。)は秋に赤とんぼ成虫がよく竿の先にとまる性質に着眼することで、赤とんぼを自動撮影できる装置(「とまって撮るよ、竿の先—赤とんぼ類自動撮影装置を発明」https://www.nies.go.jp/whatsnew/20200918/20200918.html参照)を発明しました(図1)。しかし、自動撮影によって田んぼの赤とんぼの個体数を評価することができるかはわかっていませんでした。また、たとえ秋の田んぼにおける赤とんぼ類の成虫個体数を自動撮影で調査できたとしても、それが初夏のヤゴ羽化殻数とどのような関係にあるのかも不明でした。陸上の赤とんぼを調べることで水中の環境の影響を強く受けるヤゴの羽化殻数の情報も得られるならば、自動撮影が里地里山環境をより包括的に評価できる可能性が期待できます。  それらを明らかにするため、当研究チームは福島県の田んぼにおいて自動撮影装置を設置するとともに、目視による成虫とヤゴ羽化殻調査を実施し、それらの調査結果の関係を分析しました。調査地となった田んぼには東京電力福島第一原子力発電所事故による営農中断から稲作を再開した田んぼも含まれており、本研究は営農再開水田における里地里山の生物多様性を評価する研究プロジェクトの一環として実施されました。 図1. 田んぼの主要な赤とんぼであるノシメトンボ(左上)とアキアカネ(右上)及び、自動撮影装置で撮影されたノシメトンボ(左下)とその他アカネ属(右下)その他アカネ属はアキアカネと思われる 研究手法  調査で用いられた自動撮影装置は2つの光センサーが内蔵された棒とマイコン、カメラから構成されており、棒の先にとんぼがとまると2つある光センサーのうち片方だけが反応することを利用してトンボを自動撮影することができるものです。アキアカネのような棒の先にとまる性質を持つ赤とんぼの調査に有効であることが期待されていました。  今回の調査では、東京電力福島第一原子力発電所事故による作付中止から営農再開した水田地帯を含む福島県の6地区において、2018年から2020年の秋に自動撮影装置を3台ずつ設置して自動撮影を実施しました。また、同地区において目視によるヤゴの羽化殻数調査を初夏に、成熟成虫の個体数調査を秋に行いました。その後、自動撮影された画像を確認してアカネ属が撮影されたものを集計しました。撮影されたアカネ属は、翅の先端に特徴的な模様があり容易に同定できる「ノシメトンボ」と、「その他のアカネ属2」に分類されました。そして、新しい赤とんぼの個体数の指標候補として、各分類群の撮影頻度を装置が稼働していた期間で割った「日あたり撮影頻度」を算出し、目視調査による個体数との関係を統計解析によって確認しました。また、秋の日あたり撮影頻度と翌年初夏のヤゴの羽化殻数の関係も解析しました。秋の赤とんぼの成熟成虫は採餌や産卵に適した陸上・水上の環境の状態を指標していると考えられる一方で、初夏に田んぼから発生する新成虫の羽化殻は水中環境の状態も反映していると考えられます。 研究結果と考察 図2. 秋の目視成虫調査結果と自動撮影調査との関係  調査の結果、一般化線形混合モデル3と呼ばれる統計解析手法により、「ノシメトンボ」、「その他のアカネ属」ともに日あたり撮影頻度と秋の目視調査による個体数には統計学的に有意な正の関係があることが明らかになりました(図2)。このことは、自動撮影頻度によって田んぼにおける赤とんぼ類成虫の相対的な個体数を指標できることを示唆しています。  さらに、「ノシメトンボ」では成虫の日あたり撮影頻度が翌年のヤゴの羽化殻数と有意な正の関係にあることも一般化線形混合モデルによって示されました(図3)。一方、主にアキアカネからなると考えられる「その他のアカネ属」では、成虫の日あたり撮影頻度は翌年のヤゴの羽化殻数と統計学的に有意な関係は見られませんでした。この違いは、ノシメトンボとアキアカネの移動分散に関する生活史の違いを反映しているかもしれません。ノシメトンボもアキアカネも羽化した新成虫は成熟前に一旦田んぼから離れるのですが、ノシメトンボは羽化した田んぼの近くの樹林で生活するのに対して、アキアカネは数十キロ離れた高地に移動する場合もあることが知られています。すなわち、高い移動性をもつアキアカネの成虫は、あまりヤゴの生息に適していない田んぼにも多く集まってくる可能性があります。  加えて、3年間の調査期間を通してノシメトンボはヤゴの羽化殻調査では2地区、秋の個体数調査では5地区でしか記録されていませんが、自動撮影では6地区で観測されました。このことは、一般的にはシーズン中に数日間程度に限られる従来の目視調査と比べて数十日稼働することで高い検出力を得ることができたことを示しており、自動撮影調査ならではの強みと解釈できます。  以上のことから自動撮影装置によって秋の赤とんぼ類の定量的な調査ができること、また、ノシメトンボに関しては秋の撮影調査から翌年のヤゴの羽化殻数もある程度予測できることが明らかになりました。このことは、ノシメトンボの撮影頻度によって陸上・水上だけでなく水中の環境の状態に関してもある程度は指標化できることを示唆しています。里地里山の生物多様性指標となる昆虫も自動撮影による調査「カメラトラッピング4」が適用可能であることが示されたと言えます。 図3. 秋の自動撮影調査と翌年初夏の目視羽化殻調査の関係  ノシメトンボのグラフには、一般化線形混合モデルに基づく予測値(回帰曲線)を記した。 今後の展望  自動撮影装置による定量的な調査が可能なことが確認されたことで、今後は里地里山再生による生物多様性回復の評価への貢献が見込まれます。例えば、福島県内の営農再開水田において営農再開とともに戻ってくる赤とんぼを確実に把握するのに有用であると言えます。また、この装置は水辺でない場所、人が立ち入りにくい場所でも使えるので、営農再開前の避難指示区域等の調査への応用も期待できます。  一方で、より省力化された調査を行うためには改良の余地があるのも確かです。例えば、撮影された画像の処理にディープラーニング等のAI画像分類技術を応用することで、画像を確認する時間をより短縮できると考えられます。本研究のように生物の生態・行動に着眼した新たな調査手法が他の技術と組み合わされることでさらに豊富な生物多様性情報が得られ、頑健な生物多様性保全計画の策定につながることが望まれます。 注釈 1. 田んぼから発生したアカネ属の新成虫はすぐに飛び立ってしまうため直接数えることは難しいものの、ヤゴ(幼虫)の羽化殻は稲の株の上に数日間残るため比較的調査しやすいとされています。そのため、ヤゴの羽化殻調査は田んぼのトンボ類を調べる標準的な手法の一つになっていますが、アカネ属の羽化殻は発生期間が短い、雨に流されるなど天候の影響を受けやすい、その場で同定しにくい種もいるといった課題もあります。 2. 撮影された「その他のアカネ属」はほとんどが優占種である「アキアカネ」だと考えられますが、画像の解像度では区別できない「ナツアカネ」等が少数含まれている可能性があります。 3. ある変数(ノシメトンボの自動撮影頻度等)に他の変数が及ぼす効果とその不確実性(偶然かそうでないか)を推定するための統計解析手法の一つです。調査年や調査地区の違いによる結果のばらつきを制御した推定を行うのに適しています。 4. 熱赤外線カメラで自動撮影しやすい哺乳類を中心に発展している自動撮影カメラを用いた個体数調査方法です。一般的にはどちらの地点で多いか少ないかといった相対的な個体数・密度を測定することができます(本研究もこれに該当します)が、工夫次第では標識再捕獲法のようにある範囲に何個体いるかという個体数そのものを推定することができる可能性もあります。 研究助成 本研究は、JSPS科研費18K05931、21H03656の支援を受けて実施されました。 発表論文 【タイトル】  Camera-trapping estimates of the relative population density of Sympetrum dragonflies: Application to multihabitat users in agricultural landscapes 【著者】  Akira Yoshioka, Toshimasa Mitamura, Nobuhiro Matsuki, Akira Shimizu, Hirofumi Ouchi, Hiroyuki Oguma, Jaeick Jo, Keita Fukasawa, Nao Kumada, Shoma Jingu, Ken Tabuchi 【掲載誌】PeerJ 【URL】https://peerj.com/articles/14881/(外部サイトに接続します) 【DOI】10.7717/peerj.14881((外部サイトに接続します) 問合せ先 【研究に関する問合せ】 国立研究開発法人国立環境研究所 福島地域協働研究拠点 環境影響評価研究室 主任研究員 吉岡明良 【報道に関する問合せ】 国立研究開発法人国立環境研究所 企画部広報室 kouhou0(末尾に”@nies.go.jp”をつけてください) 広報活動 研究所紹介動画/パンフレット 報道発表 イベント情報 見学について 国立環境研究所一般公開 国立環境研究所公開シンポジウム 刊行物一覧 Webマガジン「国環研View」 環境問題をわかりやすく 小・中・高校生の方へ メールマガジン SNS一覧 新着情報 2024年度 2023年度 2022年度 2021年度 2020年度 2019年度 2018年度 2017年度 2016年度 2015年度 2014年度 2013年度 2012年度 2011年度 2010年度 2009年度 2008年度 2007年度 2006年度 2005年度 2004年度 2003年度 2002年度 2001年度 関連新着情報 2023年12月6日温暖化による生物の分布拡大が在来種に及ぼす影響を評価 トンボをモデルに温度上昇で在来種の採餌量が減少することを解明 (大阪科学・大学記者クラブ、農政クラブ、農林記者会、文部科学記者会、科学記者会、環境記者会、環境問題研究会、東大阪市政記者クラブ、奈良県政・経済記者クラブ、奈良県文化教育記者クラブ、筑波研究学園都市記者会、弘前記者会同時配付) 2023年11月30日殺虫剤と水田の水温上昇がトンボ類に与える影響を解明 温暖化に起因する水温上昇は殺虫剤による生態リスクを高める可能性 (大阪科学・大学記者クラブ、農政クラブ、農林記者会、文部科学記者会、科学記者会、環境記者会、環境問題研究会、東大阪市政記者クラブ、奈良県政・経済記者クラブ、奈良県文化教育記者クラブ、筑波研究学園都市記者会、弘前記者会同時配付) 2023年6月15日福島県大熊町と国立研究開発法人国立環境研究所との連携協定の締結について(お知らせ)(筑波研究学園都市記者会、環境省記者クラブ、環境記者会、福島県政記者クラブ、郡山記者クラブ同時配付) 2023年5月15日福島全域における森林林床の有機物層137Cs濃度の時空間分布変化を数値モデルにより予測 —原発事故からの10年とこれからの10年—(筑波研究学園都市記者会、環境省記者クラブ、環境記者会同時配付) 2020年9月18日とまって撮るよ、竿の先 —赤とんぼ類自動撮影装置を発明(福島県県政記者クラブ、郡山記者クラブ、筑波研究学園都市記者会、環境省記者クラブ、環境記者会同時配布) 2017年6月30日     水田消滅による里地里山の変貌を地図化 —水域と陸域の違いを考慮した農地景観多様度指数の開発(筑波研究学園都市記者会、環境省記者クラブ、福島県政記者クラブ同時配付) 2016年3月16日実験水田を用いた農薬の生物多様性への影響評価 〜浸透移行性殺虫剤がもたらすトンボへの影響〜 (筑波研究学園都市記者会、環境省記者クラブ同時配付) 2015年11月12日福島県避難指示区域内外における飛翔性昆虫の分布調査結果について ~益虫の減少や害虫の大発生は現時点では見られず~ (筑波研究学園都市記者会、環境省記者クラブ、福島県政記者クラブ同時配付) 2014年1月27日日本全国さとやま指数メッシュデータの公開を開始しました 全てを見る 閉じる 関連記事 2021年3月30日 災害環境研究のこれまでとこれから ~ふくしまで進める地域協働の新展開~環境儀 No.80 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